ペルー
世界有数の水産国であり、特に日系移民(ニッケイ)の技術が伝統料理と融合して独自の魚肉食文化を発展させてきました。

ポタのハンバーグおよびナゲット(Hamburguesas y Nuggets de Pota)
【メイン原料】: アメリカオオアカイカ(Pota / 巨大イカのすり身)、パン粉、卵、スパイス
【特徴】: ペルーの巨大な水産資源であるアメリカオオアカイカ(ポタ)のすり身を活用した国内向けの加工食品です 。イカのミンチ肉に味付けをして円形などに成型し、パン粉をつけて揚げたもので、やや弾力のある独特の食感があります 。手軽に調理できる安価な高タンパク源として、スーパーでの惣菜や国民の食糧事情改善のために重宝されています 。
ブラジル
アマゾン川流域の先住民の知恵、ポルトガルの植民地文化、そしてアフリカからの移民の歴史が混ざり合った、ダイナミックな食文化を持っています。

ボリンニョス・デ・バカリャウ(Bolinhos de Bacalhau / 塩ダラのクロケット)
【メイン原料】: 塩ダラ(バカリャウ)、ジャガイモ、卵、タマネギ、パセリ
【特徴】: ポルトガルから伝わり、ブラジルのクリスマスやパーティーの食卓に欠かせない国民的なフィンガーフードです 。塩抜きしたタラを細かくほぐし、マッシュポテトやハーブとしっかりと練り合わせて小さな球状や楕円形にし、たっぷりの油で黄金色に揚げます 。外側のカリッとした食感と、内側の魚とポテトが一体となったフワフワの食感が楽しめます 。
チリ
長大な海岸線と寒流に恵まれ、家庭での素朴なシーフード消費と輸出向けの加工産業が両立している国です。

クロケタス・デ・ペスカド(Croquetas de Pescado / チリ風魚肉コロッケ)
【メイン原料】: メルルーサなどの白身魚(またはツナ缶)、タマネギ、小麦粉、卵、パン粉、メルケン(チリ特有の燻製唐辛子)
【特徴】: チリの家庭でよく作られる素朴な魚肉の揚げ物です 。フライパンで加熱してほぐした魚肉と炒めたタマネギを合わせ、つなぎとしてジャガイモではなく小麦粉を混ぜ込んで粘り気を出します 。これを丸めてパン粉をまぶし、油で揚げます。スモーキーなメルケンというスパイスが独特の風味を与えており、トマトサラダを添えて食べるのが定番です 。
アルゼンチン・ウルグアイ
牛肉の消費(アサード)が圧倒的に有名な地域ですが、海沿いや河川地域では、ヨーロッパ系の移民が持ち込んだ魚肉加工の伝統が息づいています。

アルボンディガス・デ・ペスカド(Albóndigas de Pescado / 魚肉のミートボール)
【メイン原料】: メルルーサなどの白身魚、パン粉(またはオーツ麦)、卵、ニンニク、パセリ、タマネギ
【特徴】: スペインやイタリアからの移民の影響を強く受けた、魚肉のミートボールです。白身魚を細かくミンチにし、パン粉や卵と混ぜ合わせて団子状にします。油で軽く揚げた後、あるいはそのまま、風味豊かな「サルサ・ベルデ(パセリ、ニンニク、白ワインなどで作る緑のソース)」やトマトベースのソースの中で軽く煮込んで提供されるのが伝統的です。牛肉中心の食生活の中で、ヘルシーなシーフードの家庭料理として親しまれています。
ベネズエラ(コロンビア)
カリブ海に面した長い海岸線と豊かな水系を持ち、魚を調理してほぐし、風味豊かに仕上げる文化が深く根付いています。

クロケタス・デ・ピシージョ・デ・ペスカド(Croquetas de Pisillo de Pescado / ほぐし魚肉のクロケット)
【メイン原料】: 白身魚のピシージョ(ほぐし身)、タマネギ、アヒ・ドゥルセ(甘唐辛子)、ベシャメルソース(バター、小麦粉、牛乳)、パン粉
【特徴】: ベネズエラ特有の「ピシージョ(魚を茹でて細かくほぐし、タマネギやアヒ・ドゥルセと呼ばれる甘唐辛子、オノトなどで炒めたもの)」をベースにしたねりものです。この風味豊かなほぐし身を、濃厚なベシャメルソースと混ぜ合わせて冷蔵庫で冷やし固め、丸めてパン粉をつけて揚げます。外はサクサク、中はとろけるようなクリーミーな食感が特徴で、お祝い事の前菜や軽食として愛されています。